Dr.しゅん の しゅんじゅわークリニック

ようこそ、しゅんじゅわークリニックへ。Dr.しゅんです。標榜科はゲス科で、たまにおさわりを中心とした心療内科、精神科の治療も行っております。ゲス具合が酷くて心身の健康が損なわれている方への暖かい援助をしていきたいと思っております。喉が痛い?そういうのはちょっとよく分からないですね。 twitterやってます。@Drshunshu

症例5 Peing 質問者Bさん ー子育て奮闘ママのイライラについてー

 どうも、Dr.しゅんです。世間は三連休ですが先生は人混みも汗だくも嫌でござるなので病院にカンヅメでブログかTwitterに勤しんでいるわけです。決して連休がうらやましくなんかないです。強がってないし涙目でもないです。夏休みはめでたく丸一日もらえるみたいなので悔しくないです。

 

さて少し前に受けた質問です。

 

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これに対してまずは精神的不調の原因はざっくり

①脳の中のせい

②環境のせい 

の二つがありますよーというところをツイートでは説明しました。

 

 

怒りっぽくなっているのがどちらの影響なのか次第で、①であればお薬が必要ですし、②であれば環境をどうにかするのが優先です。

 

①では例えば抗うつ薬気分安定薬抗不安薬といった薬が選択肢になるでしょうが、大事なのはこれはイライラや不安を全く感じなくなる薬ではない!ということです。

 

薬でできることはせいぜい『イベントやストレスに対して一般的な反応をする人になるところまでです。例えばワンオペ育児・家事やモラハラ旦那さんなど、正常な人でもイライラするであろうことであれば、薬を飲んでもイライラします

鎮静が強い薬をがっつり飲めばイライラも感じなくなるかもですが、恐らく全てのことに反応が鈍くなって本末転倒になります。

なのでストレスへの反応が過剰なせいで辛い人には薬が効く可能性があります。これにはうつ病躁うつ病パニック障害、不安神経症などが含まれます。周囲や普段の自分と比べてストレスへの反応が強すぎる、と感じられたら内服を検討してもいいかもですね。

なので質問者さんが内服が有効かと言われると…診察してみないと分からないところです。

あと好きな自分になれるかは、強すぎるイライラが治まった結果として好きになれる可能性はありますが、薬自体に自分を好きになる効果はありません。もしあったとしたらそれは躁転(躁状態になること)の可能性が高いですので治療しましょう…。そこは別問題と考えた方がいいでしょう。

 

 

そして②ですけど、恐らく質問者さんはこちらの方が大事ではないかと思います。

恐らく子供さんも小さくて、旦那さんも協力的ではない中で孤軍奮闘しているのではないでしょうか?①の有無にかかわらずきっと誰でも音を上げたくなるような過酷な環境にいるのではないかと想像します。

 

社会的要因は詳細に生活状況を聞かないと具体的なアドバイスは難しいですが、本人の改善点としては「全て100点でなければ…という思考の人には家事育児は60点でよしとしてどこをどう手を抜くかを一緒に考える」などすることはあります。

 

あとは行政が相談窓口含め色んな子育て支援をしており、自治体オリジナルの支援などもあるのでこのようなサイトも活用して、使えるものは全部使ってやるぞ!という気概で臨んでみてください。こういった支援は自分から探していかないと向こうからはなかなかアプローチが難しいので調べたもん勝ちです。

 

www.gov-online.go.jp

 

特別旦那さんや子どもさんが関わりが難しいと感じている場合は発達障害なども隠れているかもしれません。試しに一度病院に相談してみると問題点が整理できてあわよくば改善できる可能性もあるので悪くないと思います。

 

精神科・心療内科はですね、別に病気じゃなくてもかかっていいんですよ。先生は精神科・心療内科は『生活上困ったことを解決する手伝いの仕事』だと思ってます。

例えば発達障害は病気じゃなくて特性です。なので治療するとかいうものではなくて、~病じゃなくて~障害って名前になってるんです。でも困ることも多々あるから取り扱っているだけで、病気かどうかは受診の必要性の有無には関係ないです。

 

具体的な情報があればまたアドバイスのしようもあるかもですので聞いてください。

質問者さんが今後少しでも過ごしやすくなることを祈ってます。